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それから樹さんの車に乗せられた私。 無言の時が過ぎる度、だんだん心拍数が上がっていく。 そして冷や汗がたらり。 とりあえず話さなくちゃ、と話しかけてみるけど 樹さんが、お得意のシカトをして下さっています。 と、急に車を止まった。 目の前にはでっかいマンション。 それはとても高級そうなマンションで、庶民である私には近寄りがたいマンションだった。 思わず、体を乗り出して一番上を覗き込もうとする。 「樹さん、ここどこで…」 次の瞬間、頭が真っ白になった。 思考が完全に停止をした。 なぜなら目の前が一面樹さんの顔でいっぱいだったから。 .
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