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―――――― ―――― ―― 4年前。 『樹、樹!いーつーきー!!』 「んだよ、聞こえてるって」 『すごいのっ!ねぇ!すごいの!!』 なんだ、その見るからに分かるハイテンションぶりは。 目は輝いてて嬉しさがにじみ出ている。 ぴょんぴょんと、はねながら聞いて聞いてと言わんばかりに俺の名前を呼ぶ。 こいつの名前は伊東玲。 隣に住んでいる幼馴染みのこいつは、昔から俺の部屋にノックも無しに勝手に入ってくる。 それは今も昔も変わらない。 現に今も勝手に俺の部屋に入ってきて勝手に喜んでいる。 慣れというのは何とも怖いもので最初は驚いていたものの今じゃびくともしなくなってしまった。 .
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