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玲は玄関を出てもう歩き出していた。
玲の背中はやけに大きくて俺は声をかけずそれを見送った。
空を見上げる。良い天気だった。雲ひとつない快晴というものだ。
玲にとてもよく似合う。そんな空だった。
帰ってきたら思う存分土産話を聞いてやるか。
どうせ飛び跳ねて部屋に突撃してくるだろう。
そんで、聞いて聞いてって玲自身も俺自身をも喜ばせてくれるだろう。
そう軽く考えておばさんに挨拶して俺は自分の家に戻った。
だって、玲がもう帰ってこないだなんて思いもしなかったから。
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