一章

3/13
前へ
/13ページ
次へ
結論から言ってやろう。 この腹部への圧迫感は我が妹、梨紗(11)のボディプレスが原因だ。 「起きてるよ」 俺の上でぴょんぴょん飛び跳ねるのをやめないクソガキをはねのけてやる。 その拍子に床に顔面から激突していたが別に問題ないぜ。 少年少女保護委員会とか(いや本当にあるかどうかなんて知らないし興味もないけどさ)に訴えられるかもしれないが、きゃっきゃっと喜んでもっかいもっかいとしつこいこの馬鹿の弁護側にまわる奴なんていないだろうしな。 「着替えるから今すぐ部屋からでていくんだ梨紗よ」 はーい、とかいって部屋から出ていく妹。こういう素直な所は評価してやってもいいんだがな。 部屋の隅に置かれたタンスから適当にシャツとジーパンを引き抜いてから、カレンダーを見る。 本日は日曜日。 本当ならもっとすやすや夢の世界に居たかったが、あやつのせいで目が冴えてしまって二度寝は不可能。 となれば素直に飯を食いに行くか。 俺は着替えを終えると一階へと向かう階段を一段とばしで駆けおりた。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加