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それは相手を安心させる言葉だった。
健二の表情が和らぐ
しかし空が前を向くと、健二とは対象的に固い
(救われてるのは本当だけど、やっぱり辛いな)
誰にも言えない
言ったら相手を困らせるだけだ
二人が売店に着くと人は少なかった
空が適当に選んで買う。
指定はされていないし何でもいいはずだ
おばさんから弁当を受け取ると二人は教室へ向かった
「ゆ、祐樹…、弁当」
空が持って行くと祐樹が悪そうな笑みを浮かべて受け取る
「よく出来ました~」
まるで犬を褒めるように言うと、祐樹は教室を出て行った。
「っくそ!…空、ベランダで食おうぜ」
空は静かに頷いた。
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