かなしみのうた

1/1
前へ
/29ページ
次へ

かなしみのうた

空を見上げてふと思う こんなに空が暗くて 星一つないなんて まるで僕の心のようだ 砂漠の真ん中で 泣き叫ぶ小さな子供 あぁきっとあれは僕だ 何かをなくして泣いている 近くに人などはいない ただ一人で泣き叫ぶ あの子はきっとこのまま 明けもしない夜の中 来もしない朝を待つ たった一人で ただ目をつぶっただけなのに 昔の僕を思い出す 今だって 滅びてしまった国の前 一人で座って空を見る 「いつになったら明けるだろう?」 灰色の空の下 明けもしない夜の中 来もしない朝を待つ たった一人で    
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加