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「おはよう、たっちゃん」
期待通りの由宇からの挨拶。
そしてあの笑顔。
俺は顔の緩みそうになるのを堪えた。
「おはよ」
わざと少し素っ気なく言って席につく。
そして由宇の方をさりげなく見る。
意識しまくりの癖に。
「あぁ~また由宇と同じクラスか」
ひねくれ者の俺はワザと悪態づく
みるみる由宇の頬は膨らんでいきそっぽをむく。
俺は由宇にはバレないようにこっそりとそんな様子をみて一人笑う。
知ってる?
俺が由宇の笑顔の次に好きな顔って怒った顔だって。
もっと意地悪して自分の存在を植え付けたい。
今できる唯一の愛情表情だから…
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