69人が本棚に入れています
本棚に追加
そのソファーは二つあり、奥のソファーには一人の男が悠々と座っていた。
男の年齢は二十代後半ぐらいだろう、目にかかるぐらいの流さに揃えた黒い髪で、ホストのような黒スーツを綺麗に着こなしていた。
「どうされました? ここは子供の来るような所ではありませんよ」
男は優しい口調で話す。
「ここが『ウィンターレイン』ですか? 依頼をお願いしに来たんですけど…」
少年は緊張しているのか、どこかたどたどしかった。
しかし、男の方はウィンターレインと言う単語を聞いた瞬間、少し驚いた様子で、
「ここが終わり屋『ウィンターレイン』だと知っていますね。いいでしょう、話を聞きます。どうぞ、そこのソファーに」
最初のコメントを投稿しよう!