少年の右手

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少年はソファーに座り、右手を差し出した。 「はじめまして。『鳩山 勇士(ユウシ)』です」 「『加賀 琢磨』です」 二人はそう言って握手を交わした。 「で、今回はどのようなご用件で?」 「はい、僕が終わらして欲しいのは、この右手の事なんです」 「右手?」 勇士はそっと右手をテーブルの上において手袋をとる。 「こ、これは…!?」 加賀は、少しの間目を見開いてしまっていた。 少年の小さい右手の正体、それは… 「義手?」 人間の肌のような質感のシリコンのカバーのせいでわかりずらかったが、それは確かに人の手ではなかった。 「はい。そうです」 勇士は普通に答えたが、琢磨は全く信じれなかった。
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