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そして更に幾年が経ち…。
王が病気で床に伏せ
そのまま帰らぬ人となる。
王妃もまるで王の後を
追うかのように逝ってしまった。
十四歳という若さで王座にリンが着いた。
しかし、王女となった姫は、
レンと離れたあの日から
すっかり変わってしまっていた。
あの純粋で優しかった姫の姿は
何処にも無かった。
そんなある日。
「王女、新しい召使が来たようです。」
大臣が王女に言う。
「いいわ。通しなさい。」
「失礼します。城下町からやって参りました。レンと申します。」
名前を聞かなくても一目で分かった。
王女は昔とは違う笑顔で言った。
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