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出征祝いの宴会では
親戚の武勇伝を聞かされ続けた。
「いいかぁ!寛貴君!俺がノモンハンでソ連と戦ったときの話だ。」
これには困った。
長々と聞かされて疲れた私は
廁へ行くと言い、酒だけ持って
別室の妹のところに行った。
「あのオヤジがうるさくてね」
「フフッ私はあの人の話は好きだけどなぁ…」
こうやって妹と話すのは明後日までなのだ。
「帰って来て下さいね。」
不意に妹が言った。
答えは見つからないから
微笑んで誤魔化した。
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