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縁ちゃんは今、南口にある映画館やボーリング場が入った、総合アミューズメントビルの地下にある、ゲームセンターでバイトをしている。
学校を退学になり、両親と離れて暮らしているから時間潰しに始めたそうだ。
1ヶ月前。
縁ちゃんが元気ないのでバイト仲間の女の子が、4対4の合コンを開いてくれ、その時に会ったのが今の彼氏らしい。
「ノリの悪い私なんて、誰も相手にしてくれなかったけど、その時に薫くんが話しかけてくれたんです」
「いい人なんだ」
「はい、優しくて思いやりがあって、落ち込んでいた私を励ましてくれたんです。2度目に会ったときにコクられて、付き合うことにしたんです」
その時の様子を思い出すように、現実と思い出の中間で語っている。
乙女心が滲み出て、キラキラと輝きが溢れ出して見える。
余程その彼が好きなんだろう。
「でもさ、会って2回目で付き合うって、早くないかな?」
「そうですか? 普通だと思うんですけど」
「そんな、もんなんだ」
軽くジェネレーションギャップを感じた。若い頃にやんちゃした俺でも、ある程度は相手を知ってから付き合ってた。
20歳の年齢のギャップは、それ程なのか。
それとも、縁ちゃんだけが特別なのか。
「付き合う事になって、普段は忙しいのに私の為に3日も時間を作ってくれて、一緒にいろんな所に行ってくれたんです」
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