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店内の椅子を土井と二人で外に出し、店内の床を清掃するように指示を出した時、店を見つめる女性がいた。
「おい、土井。あの子、知ってる子か?」
「どの子っすか、いや、知らないっすね。あっ逃げた」
普段から女の子には節操のない土井だったら、知り合いかと思って確認させたが見当違いだった。
ちょっと様子がおかしいような気がしたが、開店準備に追われて忘れてしまった。
「土井、後10分で店を開けるぞ」
「うっす。後はカウンターとテーブル拭いて、ビア樽をセットすれば準備OKっす」
「じゃあ、やっちゃってくれ。俺は、厨房をやるから頼んだぞ」
簡単に俺の店の話しをすると、駅の北口を出て登り側の階段を降りて、高架沿いの道をそのまま行く。
一つ目の交差点を左に入って、突き当たりにある白いビルの1階が俺の店だ。歩いて5、6分といったとこだろう。
「準備は終わったか?」
「うっす。今カウンターの椅子を7つ入れたっす。後は、テーブル分を入れるっすね」
テーブル席は、4人席が2つ。
全部で15人で満席の店だが、椅子を出してくれば後3人は入る事が出来る。
洋酒、焼酎、その他にカクテルを合わせて、常時150から200種類の酒を提供し、フードも定番おすすめ合わせて30種類は楽しめるようになっている。
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