八夜

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「あ、それより………スクナの母さんは………?」 せめて、一言だけでも謝らなければ……… 「お前と同じ。寝てるよ………」 「どこで!?」 「………お前、その「全身痛くてたまらんです」みたいな顔でどうするつもりだ」 「か、顔は関係無いだろう顔は………」 失礼なヤツめ……… 「………シュウ?肩貸してあげるから………一緒に行こう?」 「ん、ぅ………すまんな、ユニ」 「いえいえ、夫婦でしょ?私達。当然じゃんかw」 「………うん。そうだな………ありがとう」 「………頑張ろうね」 「あぁ、頑張ろう。皆で!」 「「「………あの」」」 「「なんだね?三人共」」 「心暖まるお話は良いのですが………」 「なんていうか………」 「シュウ様、尋常じゃなく足が震えているんですが………」 「あは、は、あはははは。いやー、ね………なんていうか、もう………痛くてたまらんです」 「おーい、さばー、あゆー?車椅子持って来い」 「「ふあーい………」」 「す、すまんね………いや、もう………動くと全身からずっきんずっきん激痛が………」 全身筋肉痛………いや、全身肉離れくらいには。 「へ、変な汗が………」 「神威使って直せばいいじゃん………」 「いやぁ………今神威使うのは、なんて言うか………躊躇われる」 「そっか………じゃあ、私が治すよ。まだ鍵開けてから神威使ってないし」 「いや、いい、大丈夫です。大丈夫ですから」 「………そっか………」 「………うん」 ………訂正だ。 神威を使うのが恐いんじゃない。 神威に触る事自体が、怖い……… 「この銀河を出たら………ダッシュで二人の所行くか………」 「うん。そうだね………」 「お供します。シュウさん」 「はい、どこまでもっ♪」 「ずっと、シュウ様の痛みを、私達が分かち合います………だから、これからずっと、シュウ様は幸せでもいいんです」 「「持ってきました~………」」 「ん。………ほらシュウ、乗れ」 「んぃ」 ゆっくり、ゆっくり車椅子に乗る。 「車椅子ってなんで無性にテンション上がるんだろう」 おい神様。
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