九夜

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で。 「………良い尻だ」 ((((((((そこ?)))))))) 飛び立つ親子を見送る神様のセリフが、コレである。 「………香留菜ー」 「んみゅ?はいー?」 「見送り、花火でも上げてやれ」 「花………あぁ、そーゆー事ですか」 「うん、そーゆ事」 魔砲使いですし。 「はーい。わかりましたー」 そういえば、香留菜の砲撃は見たことが無いなぁ……… 「はーい。どけてくださーい!」 呼び掛ける香留菜の声が変にデカい。 これも魔法………なのか? 「よいっ………しょ!」 「ぉぅ?」 ででん。と。 「………砲台………」 幾重にも重なる魔方陣や魔法環(輪)や、光の帯。 それらが折り重なり、まるで砲塔のように。 大きさは、高さ3m、長さ7m………って所か。 (教室の黒板がある面の壁と同じくらい………) わからない人の為に簡単な対比を出しました。 「えっと………直径1kmで、700mで起爆………と。シュウ様ー、どれくらい撃ちますー?」 その砲台の尻の方に、片腕を飲み込まれ(?)ている香留菜。 何やら機械的なコンソールやらボタンやらレバーが。 「んー?直兎と同じで9発でいいや」 「はーい♪」 そして、前を向き。 「じゃ、撃ちまーす」 「承認」 「っ………」 少し真面目な顔をし。 「おぉ………」 光が集まる、ってこんな感じ。 小さい、蛍のような光が、線状になり砲身へ。 それに呼応し、光を放つ砲台………の根本付近。 「………っとぉー!」 しゅーとぉー。 との掛け声と共に。 「っ………」 音は小さい。 ひゅん、という音をたてながら飛んでいく、直径2m半程の光球。 「おー………」 すげー。 「初めて見たなぁ………」 「え゙」 さらりと信じられない事を言った励那。 「戦争なんてしないから、あんなの見る機会無いですし………」 「あ、あぁ………そーゆー事」 それは非常に良い事だ。 まぁ、ついこないだ戦争したんですけどね、俺だけ。 「………お」 「わぁ………」 音もなく爆発する光球。 様々な色の光が鮮やかに爆ぜる。 「たーまやー」 非っ常~に、美しい。 「………ふあ」 「あくびですか」 「寝起きだしな」 そんなオチ。 ………オチてんのか?コレ。 「励那、朝ごはん」 「えぇ!?せめて全部見てからにしましょうよぉ!」 よしオチた。
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