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「最初は単なる丸だったのよ」
「丸?」
「うん。原子や分子はそのなごり」
「………じゃあ、なんで今の姿に………?」
「丸じゃん?最初。」
「? はい………」
「掴む」
「?」
「振り回す」
「………」
「で、その結果あんな形に」
デザインしてねーじゃん。
「………なんか、ユニの名前付けた時もそうですけど………世界って、結構適当に作られてるんですねぇ………」
「ユニの名前は俺がつけたんじゃないけど………まぁ、うん」
雲丹よかマシだろ、さすがに。
「あー、じゃなくて、言いたい事は別にある」
「………?」
「………神威を宿した以上、お前は、神威を持つ体。神と同じ身体になるワケだ」
「………その過程が、今ですか?」
その通り。
「でさ。神と同じって事は、つまり、人間と同じって事だ」
「? 同じですよね?」
「………人間にあって、兎に無い物。兎にあって、人間に無い物………あるだろう?まぁ、そこから更に、神にあって人間に無い物………って話になるワケだが」
「………あー、そゆ事ですか」
「そ、つまり、お前は兎でなくなり、人間になる。んでそのまま、人間でなくなり、神様の仲間入り、天使になるワケだ」
「………って事は」
「兎特有の、低重力による身体の弱さは、神威でなんとかなるから………まぁ、つまりはウサミミと尻尾が無くなるだけ」
「ぅ………それはなんていうか………兎として生まれ、兎としてこの地位に就いた以上、示しがつかないような………」
あぁ、やっぱりか。
「だから、そこはまぁ、神威でなんとか出来るからさ。心配はしなくていいけど、その事実だけは把握しとけ、って事」
「はい………わかりました」
「………」
やっぱ、弱ってる最中だから、元気無いなぁ………
「………励那、なんか俺に出来る事………お前を元気付けれる事、無いか………?」
「………え?」
「いや………その、そりゃ弱ってるってのもあるけど、元気無い姿は、見たくない………」
「シュウさん………」
「お前は………その、俺の………家族、なんだからさ………//」
………恥ずかし。
「………大丈夫ですよ」
「うえ?」
「今は、ホントに身体がきついだけです。元気になったら、シュウさんとひとつになった事、天使になった事、緋沙さんが直兎になった事………シュウさんが今、私を家族と言ってくれた事、それら全て、跳んで喜びますよ………♪」
兎だけに?
「ん………そっかw」
「はいっ♪」
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