十二夜

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「今更言える事じゃ無いけどさ………お前らに関係させたくは無いんだよな。これは俺の物語であって、その所為で月に血が流れるのは………ホントに申し訳なさすぎて………いくら俺でも、きっと………罪悪感で壊れる………」 「………それは、私達だってそうだ………お前一人に任すなんて事したら………私達………小心者の兎は、罪悪感で壊れてしまう………」 「………難儀だなぁ、互いに」 「………そこは、譲ってくれ」 「断る」 「な゙」 何が楽しくて、好きな人を危険に晒すものか。 「ユニだって、ホントは戦わせたくない。関係させたくないんだけど………昔ソレ言ったら、俺の作ったバーコード○トラーの攻略ファイルを、実機ごと燃やされてしまってな………」 せっかく色んなバーコードを集めていたのに。 「SM!SMぅー!なんでもいい!シュウの部屋にあるメモリーカード燃やして来い!」 「SM言うな!てかヤメロ!マジでやめろぉぉぉぉぉ!!」 まだ励那が部屋にぃぃぃ。 「七咲ぃぃぃぃぃぃ!!」 なんの話やら。 「………どうする?」 「月には是非ともご協力をお願いしたい所存であります」 三本程灰になった結果。 「ん。ならば良し」 神様なんだけどなぁ………王様なんだけどなぁ………惚れられた側なんだけどなぁ……… 「………公軍だけだからな!?一般人とか、民間の私設軍隊には関係させんなよ!?」 「あぁ。わかってる………が、全ての事情は月の民全てに伝える。その結果、志願兵や義勇軍の数がとんでもない事になった場合………」 確信犯だコイツ!? 「………まぁ、言っちゃった手前、仕方無いさ。どのみち、ミヅキの防衛をさせるだけなんだ。数多い方が成功率上がるし、危険も減るし」 「………結局、一番危険な所は、お前が行くのか………」 「そりゃそうでしょうよ。ミヅキと俺、どっちが強いと思ってんだ?」 「………それは。今の話をしているのか?」 「………まぁ、確かに今の状況だと、ミヅキと俺はどっこいどっこいだが………それは、緋沙がミヅキを完璧に扱えた場合の話であって………」 ………随分大変な話ですぜ? 「………扱えるんじゃ無いか?本人曰く、ミヅキとの、機関魔術による接続は八割方完了したらしいし」 「………は?」 どれだけ優秀なんだ、緋沙は………
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