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「酒造タンク………白ワイン。まるまる一缶。弁償するか、『月の騎士団長の浸かった酒』としての発売を許可するか………のどちらかを要求してきているが、どうする?」
神流のしていた書類整理云々は、癒治が代理。
((………落ちたのか………そして浸かったのか………))
成る程納得。
「飛ばしすぎたね………」
「ナイスショット。ユニ」
「ありがと」
「………で?どうする?」
「前者で。でも酒は買い取る」
そして飲む。
「神那は急性アル中で倒れた。慣れない酒をしこたま飲んで、更にそのまま運動したんだから、当然だわなぁ………」
「アル中って………大丈夫なのか?」
場合によっちゃ後遺症だぞ?
「月なめるなよ?それくらいなんともないさ」
「………まぁ、ならいいけどさ」
最悪、神様がなんとかするし。
「いやぁ、にしても、神那の急成長はスゴかったねぇ………」
「酒飲んだ事によって思考が単純化。真っ直ぐ物を考えられるようになって、魔導の純度が上がった………って所か」
………………酔拳?
「「………」」
………ダメだ。いくらなんでも、ネタキャラ化だけはダメだ。
「………こ、今回ので神那がコツを掴んでれば!」
「! そう!それ!そうすれば、ネタキャラ化回避で、かつ修行の成果も出て、万々歳だ!」
「………覚えてたら、の話な」
「「………」」
癒治はすぐイジワル言う。
「………じゃ」
そして言い逃げする!
「「………」」
そりゃ沈黙もしようよ。
「………じゃ、私は緋沙ちゃんと一緒にミヅキのシステムチェックでも………」
「………俺は、励那と神流の看病に………」
「………てな事がありまして………」
「………////」
布団の中に潜る神流。
「姉さんったら………////」
身内の恥?
「まぁ、いいじゃないか。進歩した事に変わりは無いんだし………………覚えてたら」
覚えてたら。
「………ちなみに、神那の酒癖は?」
「神那は………基本的にはお酒飲みませんね。そもそもあまり好きな方では無いし。職が職なだけに、アルコールが入るとマズいですし………」
「あー………」
パイロットなんて職業は、臨時の呼び出し上等だし。運動量も多いから、アルコール回るの早いしなぁ………
「つまりは、アルコール慣れしてない………と」
「………はい」
「………」
………超不安。
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