十三夜

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「とは言えども、指輪であると同時に、武器であり防具であり迎撃兵器でもあるのが悲しい所か………」 「げ?」 「滅多な事じゃないと作動しないけどな。いくら不死の身になったとはいえ、死ぬのは嫌だろ?」 もしもの時はわりとガチな迎撃します。ガチで。 「………ぅー………!」 あれ?怒ってる? 「………励那?」 「………ロマンチックじゃない………婚約指輪なのに………」 ………あー 「悪い。リテイク」 渡す所からもう一度。 「………返したく無いです」 「あ?」 「………////」 「お前………」 ロマンチックなのをご所望だったが、貰ったら貰ったで返したくないと。 「………ん。いいよ、持っときな。どうせソレはお前のだ。埋め合わせはするから………許してくれな?こんな渡し方で………」 「は………はいっ!////」 (うーむ………最近色々あった所為か、女心を忘れている………) ここらで一回、皆訓練とかやめてゆっくりするのもいいかもしれないな。 (とは言えども、書類処理班の神流が居ないと大きなイベント起こせないからなぁ) 神流が起きたら、一回バカンスの計画でも立ててみようかしら。 (いくら普段からフラフラしてるとは言え、まだ城の近くにしか行ってないからなー) 月にだって、海やら山やら(まぁぶっちゃけて言うと田舎)があるらしいし。そっちの方に顔出すのもいいかも。 「………」 自分で作ったクセに、あまりに大きすぎて自分でも見て回れないというマヌケ。 「あぁ、マヌケさ俺は………笑えよ………!」 「うぇえ?な、なんですかいきなり………」 「埋め合わせの方法はハネムーンに決まりました」 「ぅにゃっ!?////」 「ミヅキの行けるとこ全部行く。あんな所やこんな所も、余す所なく大放出」 「………えーと、それって、ハネムーンでもなんでもなくて、ただの探「ハネムーンです。探検でも探索でも、ましてや『自分で作った物の全容も把握してないってどうなんだソレ』とかでもない。ハネムーンです。愛の旅です。てゆーか只のバカンスです」………ハイ」 参加者は無難に直兎だろうか。 「第二回、絶対に笑ってはいけないバカンs「絶ッッッ対にダメですからね!?」あい」 励那さん目が本気ですぜ。 「バカンスです。兼ハネムーンです。まったりです。休息です。私の言いたい事わかりますね?」 「あいらぶ平穏」 「ん。さすがです」 まぁ、どのみちする気は無かったケドさ。
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