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「てゆーか、前にも言ったが、生物は基本雌が基準だ。雄ってのは、雌の突然変異」
「シュウは?」
「後付けのまねっこ。本当の俺とミウとヒナは神威でしかないから、この肉体を放棄すれば、超々高圧縮の神威………まぁ、宝石みたいになるかな」
「「宝石………」」
「まぁ、その姿になる前に、そのまま神威を練り直して別の姿に化けるが」
宝石の姿になるのは、本当の本当に『よっぽどの事態』の時だけ。
(………それこそ、全時空の命運の懸かった………な)
多分、なるんだろうな、近くなく、遠くない未来。
「まぁ、だから、ヒナとミウが女らしいのは当然。………ある意味では、全ての生物の母だよ。アイツらは」
「………つまり、シュウも?」
「知らなかったのか?お前作ってる途中まで、俺髪長くて、女みたいだったんだぞ?それこそ、紫子並に」
邪魔だったからポニテにしてたが。
「「へー………」」
「まぁ、切るのダルかっただけなんだけど」
「「………へぇ」」
「ま、具体的な性別はないにしろさ、与える側、って事で男の形を取った」
「「与える………」」
神威を。
まぁ、つまり………
「………わかるだろ?」
「「………ぁー………////」」
そゆこと。
「まぁ、あんまり聞くなよ?あの頃は、神威………そこから枝分かれた俺とミウとヒナ以外、まだ何も存在してなかったから、感情だけで、思考なんてもの無いに等しかったからな………あんまり覚えてないんだ」
あの頃、って表現が正しいかどうかも不明。
なんせ、時間という概念すらなかった。
「………世界には、人の知り得ぬ事がたくさんあるんだなぁ………」
「経験こそしてないものの、その、『世界のブラックボックス』を知る事が出来るんだからな。幸せ者だぞ?お前ら」
伝え方が少々マヌケっぽいが。
「うん。………ただ………ね?シュウの話を聞いてると、時々、自己言及のパラドックスに陥る事があるの」
「あ、それわかるなぁ………」
「『私は嘘しか吐きません』ってヤツか?嘘しか言わないなら『私は嘘しか吐きません』は『私は本当の事しか言いません』になって、結局どっち?っていう………」
「程度の差はあれどね。たまに、自分と世界がごっちゃになる」
「うんうん。天使になってからは特に」
「………ぁー………」
それは………
神威=世界
世界≠神威
(神威は世界。されと世界は神威にあらず)
多分、その所為だと思うが………
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