十四夜

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「だいたいお前、直兎ってだけで月じゃ有名人なんだ。それなのに隠密って………矛盾してない?」 「そりゃそうですけど………でも、私が騎士って………」 「このまま隠密として働いても、役目は無い………だったら、もっと有用な場所で働け」 お仕事しなさい。 「………うーん………でも、でもなぁ………」 「………何を渋ってんだ、お前は」 「いや………なんてゆーか、神那と神流ってノブレス オブリージュの体現者みたいじゃないですか」 「………ローゼンタールの?」 違う違う。 「?」 わかるわきゃねーわな。 「ノブレス オブリージュ………えーと………貴族の誇り………だっけ?」 「大きな立場には責任が伴う………ですね」 ………まぁ、確かに、行動に誇りを持ってるフシがあるわな。 「貴族………まぁ、騎士っぽいわなぁ」 「それに対して無気力な私………騎士なんて似合いませんよ」 「気力くらい自分でなんとかしろよ………」 「………うおりゃー」 「………」 「………」 「「………」」 「「ふんっ!」」 「ぉ」 姉妹vsユニ。 ユニの振るハンマーを、神那と神流の刀が止める。 「あ………あぁっ!姉さん!」 「と………止まった………!二人がかりだけど………ユニを止めれた!」 「一瞬だけね」 振り抜く。 「「あぁあぁああぁぁぁ~………」」 吹き飛ぶ。 「ばいばーい」 星になった。 「………止められちったかぁー………うん。順調に成長してるじゃないか 「悔しいのかい?」 「うわっ!?どっから出たの!?」 『神』出鬼没って言うくらいだし。 「ねえ今どんな気持ち?ねえ今どんな気持ち?w」 うざっ。 「………ミンチにすっぞ」 ユニのハンマーと書いて『崩槌オテムカムルパス』と読む。 嘘だ。 神様はもっぱらゲイルホーンとかジェネシスとかクーエネムカムorガオレンズトゥーカとか。 嘘だ。 「お前も、ちゃんと腹ん中のもん整備しとけよ?」 ロボ的なアレが山ほど入ってんのよ。 「ばっちり………と、言いたい所だけどー………」 「………?」 「………所々、剛性比率がおかしな事になってるのが多々………」 「………長い間放置してたからなぁ………」 「………手伝え!」 「癒治に頼め!」 「二人きりで整備して、二人同時に同じスパナに触れて手ぇ触れあってイヤン、みたいな?」 「なーにを言うとるのかねチミは」
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