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「~♪」
笑顔で城の庭を歩く神那。
香留菜の育てた花達に水をやりながら、爽やかな朝の一時を過ごしていた。
いた。けど。
まぁ、ぶちこわされるワケで。
「―――!?」
目の前に落下してくる何か。
その落下速度は凄まじく。
周りの草花を薙ぎ倒しながら、小さなクレーターを作り出した。
「―――」
神那、呆然。
「………」
土煙の晴れた中には
「………」
縁の返り血を浴びたままの、神様がおったとさ。
「………誰!?」
「「ユニっす」」
約一名、髪の毛真っ白になって帰ってきました。
「姉さん。ただいま」
「あ、え、おかえりなさ………」
「シュウ様ぁ!?」
「ただいまー」
帰って来たよー。
「あー疲れた疲れた。寝んべー」
「「「「おー」」」」
「あぁ、神那?癒治呼んどいて。で、ヒナの診察よろしくー。って」
多分コイツ、当分起きないから。
「ぇぁ、ぉ、う。え?」
「おやすみー」
「………Zzz」
久々に自分の部屋で寝る。
「………本当に帰ってきてるし」
なんかもう呆れた癒治。
「………や、やばくない?やばくないコレぇ………!?////」
神那もヒナの美人さにメロメロ。
まぁ、当然だわな。俺の嫁だもの。
「………これが………女神、なのか………」
月の兎達にとっては、奉仕する相手。
自分達の、主。
「………まぁ、なにはともあれ………」
「おかえりなさい………だね?」
「………だな。まぁ、ゆっくり休ませてやろう」
「うんっ………にしても………」
「あぁ………」
「「………なんてお美しい………////」」
癒治も神那も、ヒナにメロメロ。
「………おぉ」
起きた。
返り血で髪の毛ガビガビや。
「………おはよう」
「っ………おぉ、おはよう、癒治」
「………風呂、入るか?」
「………うん」
「………っその………ヒナギク様、も………一緒に?」
「うん。俺が入れてやるよ」
「そ、そうか………」
「終わったら、お前、診察頼むな」
「………診察?」
「………まぁ、いろいろあんのよ」
説明の前に、まずは風呂や。
「ほれ、行くべー」
ヒナを肩に担いで連行。
「ば、バカ!そんな雑な扱い………!」
………おぉ、初期の俺みたいな扱い受けてる。
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