疲れた青年と路上の少女

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 ――――苛々する。  きっかけは、本当に些細な事なんだ。  いや、小さな不平不満を溜め込むだけ溜め込んで、吐き出すタイミングを逃してしまった。  元々捌け口なんて無かったけれど、これは完全なる俺のミスだ。  黒く染まった靄(もや)が、どうしようもなく心臓をつき動かしている。  嗚呼、苛々する。
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