疲れた青年と路上の少女

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「ふーん。そっか……」  アカリの相槌で、はっとする。  二十六にもなる大の大人が、十九歳の子供に愚痴をこぼすなんて……。  なんて、変にプライドが目覚めるところ、自分はまだまだ腐った社会に忠実な犬のままなのか、と落胆した。 「……難しいことはわかんないけど…………あたしにはね、夢があるの」  パッとアカリの表情が明るくなる。
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