序章

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その瞬間だった。 ずん、と全身に掛かる重圧。 体勢を崩したレニウムは、そのまま翼のコントロールを失う。 ぐらりと反転する景色。 そしてそれは、彼がバランスを失ったせいだけではない、空間そのものがぐにゃりと歪んでいたのだ。 「なっ…んだよ、コレ!」 「……空間が。」 空が、崩れる。 身体に掛かる重圧は、その間にも増していき…… ゴォ、と強い風が過ぎ去った後には、二人の姿は何処にもなかった。image=183444812.jpg
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