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それを察してか、双方の親も何も言わず・・・ただ悲しそうな顔をして俺たちを見ている。
だけど・・・何時までもこうしている訳にはいかない・・・
「一つ聞いてくれ・・・俺は・・・今は離れるけど・・・必ずこの街に戻ってくる・・・・
その時は・・・ずっと君の側にいるから、もう離れたりしないから、約束するだから・・・・もう泣かないでくれ・・・・」
これがその時の俺にできる精一杯の約束だった・・・
すると彼女は腕で涙を拭って顔を上げた・・・
「・・・ホント?ホントにもどって来るの?
戻ってきたら・・ずっと一緒にいてくれる?」
「ああ、ホントだ、
ずっと一緒だ・・・・」
「約束だよ・・・・破ったら許さないから・・・」
「必ず守る・・・約束だ。」
そう言ってゆっくり俺から離れる・・・
悲しかったが・・・・今俺が名残惜しんじゃいけない・・・
俺は両親の乗っている車に乗り込んだ。
その時彼女は涙を流したが・・・笑いながら手を振ってくれた。
「待ってるからね・・・・またね、宗くん」
「うん・・・またね・・・美尋・・・・・」
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