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抗生物質と目薬による治療を二週間ほど、続けたおかげで、もこなの目やにの原因になった風邪と膀胱炎は完治し、部屋の中を元気に走り回れるぐらいになった。
そして、生後一ヵ月半が過ぎようとしている頃、最初にもこな達を拾ったクラスメートから電話がきた。
「もこな、どうしてる?」
妙に元気の無い声
「元気にそこら中走り回ってるよ」
「そうか…ならいいんだ」
「どうしたの?なんかあったの?」
しばしの沈黙があり、彼女は言った。
「マロが死んだの…この間ポコが亡くなったって連絡があって、確認したらチンも死んでた…」
つまり、彼女が手元に残した一匹を含め、もこなの兄弟は皆死んでしまったのだ。
「もこなが元気ならそれでいいんだ」
彼女は涙声で、そう言うと電話を切った。
ひきとったそれぞれが貧乏学生だった。他の三人は病院に連れて行けなかったんである。
病院に行くことができた、もこなだけが生き残ることができた。
残りの三匹の分も、もこなを大事にしようと心に決めた。
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