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けれど、いくら悪態をついても、なんら状況が変わるわけでもない。
それは十分に分かっているのだけれど、悪態をつかずにはいられなかった。
寄り道をしているのだとしても、いくらなんでも遅すぎるし、私が訪れる時を見計らったようにいないなんて、まるで…。
ふと、心に浮かんだ言葉に、私はとても不安を感じた。
―…まるで…、そう、まるで避けられているみたい―……。
もしかして私、ボリスに避けられているのかしら……?
そう考えると、私の訪れる先にボリスがいないことも納得できる。
私の姿を見たボリスが、私に会いたくなくて隠れているのだとしたら…?
次々と頭をよぎった考えに、私はブンブンと頭を振った。
何事も悪く考えるのは、私の悪い癖だわ。
ボリスだって色々と用事があると思うし、それで会えないのかもしれないじゃない。
面と向かって、嫌いだと言われた訳でもないのだから、避けられているみたいと考えるなんてボリスにとても失礼な事だ。
けれどそう自分に言い聞かせても、避けられているかもしれないという考えが頭から離れなかった。
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