‡Prologue‡

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カインは理性という名の壁を絆創膏で修復しながら耐える。 「ありがとう、メル」 メルはカインの膝の上に輝かしい笑顔で座る。 ほんのりメルの顔が赤くなっているのは内緒の方向で。 そこにゼロも駆け寄ってくる。 「パパ~僕に魔法教えて!!!」 ゼロもメルも十才なので理論を教えるのは無理ではないが、出来る事なら二人には魔法とか争い事とはかけ離れた職業を見つけてもらいたいとカインは思っている。 しかし今の時代に魔法を使わない生活が出来ないのも事実だった。 「……一度ママと相談してからでもいいか?」 「うん!!分かった!!!」 カインはゼロとメルをぎゅぅぅぅううっと抱きしめながら寝転がる。 春の暖かな日差しがすごく気持ちよかったらしくカインは眠そうに目をショボショボさせている。
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