‡Prologue‡

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その時、カインのすぐ傍で『ドゴオオォォォオオン!!!』という爆発音がすると、辺りは土埃で覆われる。 そしてその爆発に魔力が混じっていたのでカインはモンスターの攻撃だと思い、すぐに戦闘態勢を取る。 土埃が晴れると爆心地には一人の純白の布を体に巻いただけの女性が立っていた。 白銀のウェーブヘアーを肩まで伸ばし、深緑の瞳の美しい女性だ……翡翠色の翼が背中になければの話だが。 カインはすぐにゼロとメルを自分の背後に隠す様にして守りながら女性に話し掛ける。 「何か用か? 用がないなら家族の団欒を邪魔しないで欲しいんだが?」 すると女性は何が可笑しいのかクスクスと笑い始める。 「初めまして、私は〝風の熾天使ウリエル〟です。 カイン……貴方の息子ゼロくんを殺しに来ました、大人しく渡してくれますか?」 「嫌だ」
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