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そこには三人の男と一人の少年が立っていた。
「『ゴールデン・ドラゴン』、今日がお前の最後だ…」
その少年はゴールデンドラゴンと呼ばれていた。
「最後?そういうのは出来る時に言ってください、逆に貴方の最後になるかも知れませんよ?」
少年は男のドスのきいた声にも動じず言葉を返した。
「三対一で良くそんな減らず口叩けるな」
「今日こそその綺麗な顔グチャグチャにさせてもらうぜ」
三人目の男が言ったように男三人を相手にしようとしている少年はかなりの美少年だった。
「やれるものならどうぞご勝手に、止めませんよ。出来るものでしたらね」
少年は不敵な笑みを浮かべ男達を見る。
「チッ最後まで減らず口がへらねー野郎だ、最後にテメーの名前聞いといてやるよ」
「聞いて欲しく無いですし、最後でも無いですけど…言っておきますよ。僕の名前は氷河 春雪(ヒョウガ ハルユキ)です。」
春雪は面倒だといった感じで答える。
「春雪ね、覚えておいてやるよ。」
「覚えて頂かなくて結構ですよ」
この春雪の一言を聞いて男達も我慢の限界が来た。
「面倒え!!一気に畳み掛ける!!」
来る…。
春雪は構え演舞をするように攻撃をかわし、スキがあれば攻撃をした。
その動きには無駄が無く舞いをしているように美しかった。
月と星の光が少年の着ているジャンバーの後ろの黄金の龍に反射し光輝いていた。
敵ながら、本当に美しいと思う…
大男は春雪の戦い方を見て心の底からそう思った。
そんなことを思っているうちに少年は二人を倒していた。
「次は貴方ですよ」
春雪は大男を見ながらそう言った。
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