恵 ―夕焼け―

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 だからといって別に、馬鹿なクラスメート達のように、教室を幼稚園と勘違いして騒ぐような人種になりたいわけではない。  ただ、時々…ふと、その彼らの存在の中に、小さな輝きを見出す瞬間があるのだ。ほんの一瞬のことだが、確かに彼らは輝いている。勉強もろくにできないつまらない人間が、そこだけ別世界のように生き生きと輝き始めるのだ。
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