恵 ―夕焼け―

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  ――閉じた瞼に、心地よいそよ風がそっと触れる。   「…?」  ふと目を開けると、校庭の隅の体育倉庫の傍で、俺は呆然と立ち尽くしていた。夕暮れに染まる飼育小屋が、俺の目の前に悠然と腰を下ろしている。
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