第三章

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「そうだ。このニュータウンはとても深い霧が発生するんだよ。深い霧と言えば君もわかるだろう?」 「神隠しと呼ばれている謎の失踪事件の事ですか?」 「その通りだ。これまでのケースから見て、事件が起こっているのは深い霧が発生していた日だ。事件に霧が関わっていることは間違いないだろう。もしかしたらすでに予兆があるかもしれない。だから住民を取材してきてくれ」 このような経緯で渡部はニュータウンの取材をすることになったのだ。しかし、住民達からは事件めいたことは何も聞くことが出来なかった。 ―収穫無しではあったけれど平和に越したことは無いな。 そんなことを渡部は考えながらニュータウンの深い霧から車で脱出した。その直後、事件は起こった。
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