真夜中の睦言

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吐息と一緒に降ってくる、くすぐったい快楽。 唇を重ね、指を絡める。 「雪都さんの口の中、甘いね」 くすくす笑う顔はまだまだ子供。 「チョコの味がする」 身長はつい最近抜かされてしまったけど。 「おかわりいる?」 こんな時にホットチョコレートの話ができるんだから、歩は成長したと思う。 初めて身体を重ねた時は、緊張しまくってそんな余裕なかったのに。 「い、らない…から…もっと…」 もっと、さわって? 歩の首に腕をまわして引き寄せると、ビクッと歩の身体が強張った。 「ちょっ、待って。これ以上はダメだって」 「なんで?」 「これ以上したら明日動けなくなるでしょ、雪都さん。明日もお店開かなきゃいけないんだから」 「平気だろ」 「ダメだって。立ち仕事つらいでしょ?」 「じゃあ俺に我慢しろってのか」 「え…」 「先にさわってきたのはそっちのくせに」 「…ごめん。耳弱いんだよね…」 歩の肩をベッドに押し付け、その上に乗る。 首筋、胸、腹と少しずつ手を下に移動させながら歩の身体を撫でる。 「うわっ、ちょっと!どこ触ってんの!」 「何?言わせたいワケ?羞恥プレイ?」 「恥ずかしいのはこっちだ!」 この間まで本当に細くて貧弱だったのに、少し筋肉がついてちょっとは逞しくなった身体。 ちょっと、歩も大人になったのかな? 「もーっ!ほんとに触んないで!」 手を払いのけられた。 歩がはっとして俺を見る。
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