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病院から帰宅して2時間
薬の時間になった
抗生物質が入った液体の飲み薬と、目ヤニを良くするチューブに入った塗り薬、クルミが生きる為に必要な薬だ
飲み薬を皿に移し、スポイトで吸い上げた
抱かれて嫌がるクルミを息子達も協力して押さえ、クルミの口元にスポイトを当てる。
鳴いて開いた口をめがけスポイトを入れ、一気に押して薬を与える
『クルミ、よく頑張ったね😃』
私や息子達が、クルミの頭を撫でながら誉める
心配そうに見守っていたチビ太も、クルミが薬を飲んだのを見て安堵したのか横になった
次は目薬だ
クルミを息子達と協力して押さえ、クルミが固く閉ざした目を開ける
チューブの塗り薬を手に取り、瞼の中に入れる。
猫じゃなくても、チューブ入りの塗り薬を目に入れられるのは、嫌なものだと思う
〔クルミを生かすため〕
そう思い、薬の時間を守り、薬の時は心を鬼にした
私がクルミに薬を与えている姿を見て、息子達は口々に『母さん、鬼だ‼』『悪魔だ‼』と言った
息子達がそう言う度に
『こうしなければ、クルミが死ぬんだよ❗』
と、息子達に話した
薬を与えてから、クルミの状態が少しずつ快方に向かった
ご飯(餌)も食べるようになった
今まで食べれなかった事を取り戻すかのように、ガムシャラに食べた
その様子を、いつもチビ太は少し離れた場所から見守っていた
チビ太は、クルミが食べた後ご飯を食べるようになった
クルミは、トイレも自力で上がれるまでになった
それでも、チビ太はいつも見守っていた
血の繋がりがない2匹の猫は、いつしか兄妹のようだった
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