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我に返って私はすぐ様相手を確認せず、玄関を開ける。
「相手ぐらい確認した方がいいよ、翼」
そう言って呆れた顔で言うのは、杉本美月(すぎもとみつき)。私より少し小さいくて髪が長い女の子だった。
小六の付き合いで、良く喧嘩をしていたが、仲はいい方だった。
「今日晴菜ちゃん今日お休みだから行けないんだって」
と言うのは鈴木晴菜(すずきはるな)。
自分中心らしく、いつも振り回される。
「知ってる。昨日言ってたから」
私が言うと、少しビックリした顔で知ってたのか、と言う。
「わざわざ言いに?ありがと~もう行く?」
「今何分?」
ちょっと待って、と美月を外に残し、時間を見る。六時半で、すぐに美月に報告する。
「早過ぎだね」
「今から行っても逆に開いてないとか微妙じゃない?」
見た所、美月は行ける準備万端。
ここから学校まで本当足遅くても一時間は掛からないだろう。
「今誰も居ないし、上がってく?」
「…そうする」
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