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見渡す限りは知らない。でも数人はうっすら覚えている。
-仕方ないか…三ヵ月ぐらいで中学校に上がったし…-
仲良くしてたのは同じクラスのみ。少し違うクラス共交流はあったが。
「ねぇ」
後ろを向いてると前から声を掛けられる。
振り向くと、背の高そうな女の子が前の席に座ってる。
「私?」
「そうそう。柳小の子でしょ?麻子もなんだよ。金山麻子(かなやままこ)って言うんだ」
ニッコリ笑う彼女。
記憶を叩き起すが、その名前は入ってない。
クラス違いで、交流がなかったんだろう、と言う事納得する。
三ヵ月余りで全クラスを覚える何て無理に等しい。
「佐原翼だよ(さはらつばさ)。よろしくね、金山さん」
「良く知ってる。転校生でしょ?名前は知れ渡ってるし…てか、麻子でいいから」
「…じゃ、翼でいいよ」
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