2631人が本棚に入れています
本棚に追加
最初に沈黙を破ったのは俺だった。
「…………まず、お前が何者なのかと何しに来たかを言ってもらおうか」
少女の瞳から視線をずらし少女の全身を見据える。
胸は量感豊か。腹周りも引き締まっている。
尻は柔らかそうだ。
少し自分が嫌になるな。値踏みの癖がついている。
「私はユグムントの王女クリウス・ミア・ユグムント。あなたを私の奴隷にします! 逆らえばI kill you!」
なるほど。
要するにあれだ、漫画とかでよくありがちな設定なわけだ。
しかし、こんな見知らぬ奴の奴隷になれば父さんが俺になにをするからわからない。
最悪……死。
「お前がバカなのはわかった。けど奴隷にはならない」
俺は声を低くしミアとかいう少女を睨む。
「む、身の程知らずですね」
少女は不適に口角をつり上げると、右手を俺に向けて翳した。
「『彼に忠誠を誓わせたまえ』」
「…………で?」
まったくなにも起こらなかった。
期待外れというものもあるが、まぁいい。
さて、今目の前に上玉の女がいる。
女は手をつけておいて損はない。
丁度いいはけ口程度にはなるだろう。
「あれ? なんで? 嘘っ!? 抑制力が効かない!? あれ!? おかし――キャッ!?」
俺は少女を押し倒した。
最初のコメントを投稿しよう!