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高校生活が始まってからもう2ヶ月が過ぎようとしている。
窓から見えた桜も散り、生気を失ったような木々が立ち尽くしている。
放課後も少し外を眺め、心を和ませるのも達也にとっての小さな楽しみ。
いつも教室には1人残る。
今日も1人、窓と言う名の枠に描かれた変わり映えのない絵をボーっと眺める。
すると中途半端に開けられた出入り口から誰かが入ってきた。
入ってきた人をこの目で確認するとまた絵に向き直した。
俺(麗まだいたんだ…委員の仕事かな…)
俺は納得すると自分の世界に入っていった。
麗とはまだ話したことはない。
だから本人に聞くこともない。
?「達也君…?」
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