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幼い微熱。
「会いたい」と思っていた時と同じつよさで、
「もう会いたくない」って思っている。
優しくしたことを忘れている君は、とてもいとおしい。
去り気ない優しさは呼吸を楽にする。
押し付けは優しさじゃない。
気付かない位の優しさが一番難しい。
この快い熱の痛みを共有できたらいいのに。
ただ空が美しいというだけで、
ばかみたいに泣けるんだ。
微熱の一瞬は儚く、そしてつよい。
上手に、この寂しい気持ちを飼い慣らし、いつか消える日を待ち望む。
絶対に明かさない、
君が好きだという、この微熱。
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