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梁 「ん……ここは何処だ?」
目を覚ますと、よく分からない世界にいた。……地面がなく、周りが全て白い世界。
「よぉ!」
「お前だ!」
梁は突然の声に反射的に振り返った。目の前には、梁と全く同じ顔の男が立っていた。
「おっ、俺と同じ顔ぉ!?」
「ヤッホー!」
口を大きく開けて驚く梁を尻目に、梁と同じ顔の男は呑気に手を上げていた。
「……どうした?」
「………………」
口を大きく開け固まっている梁の、目の前で手を振る。。
「固まってるよ。起こすか? よし、起こそう!」
男はそう言うと、息を吸い込んだ。そして一気に吹き出す。大声と共に。
「わっ!!」
「うひょっ!」
「はははっ!」
男は大口を開けて笑う。
「笑うな!」
梁は顔を真っ赤に紅潮させて叫んだ。
「まあ、気にするな。それより何か質問とかは無いのか?」
「…………お前、誰だ?」
梁はここで初めて気が付いた。目の前に居る同じ顔をした男が居ることに。
「俺か? 俺は、…………何だろうな? お前のご先祖様だ。まあ、今日のところは帰るが、またゆっくり話そう」
「もうくんな!」
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