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自称ご先祖様は梁の言葉を無視し、消えて行った。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「……ここは」
梁はまた目を覚ました。真っ白で綺麗なベッドの上だった。
「そうか。……異世界へ飛ばされたんだっけ」
梁は目を覚ますとシャツを脱いだ。するとドアが開いて琳華が隙間から、顔を出した。
「梁さん。起きましたか?」
「今、起きて着替えていたところだ」
「す、すみません!」
琳華は顔を赤く染めると、勢いよく扉を閉めた。
「別に良いよ。シャツを変えているだけだから」
「じゃあ、お邪魔します。……梁さん、その背中の紋章みたいなのはなんですか?」
「紋章? ああ、よく知らないけど生まれた時からあるみたいなんだ」
「(何か、封印式みたい)」
琳華には梁の背中に有った紋章は、まるで封印式の様に思えた。
「そうですか」
「うん。あとさん付けは止めてくれる? 敬語も」
「……でも呼び捨てはちよっと」
「見たところ年も近いし、それに余り敬語って好きじゃないんだ。距離を置かれてるみたいでさ。それにもう友達だろ?」
「分かりました。これからは梁と」
梁 「敬語!」
「……じゃあご飯なので下にきて」
「わかった」
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