12623人が本棚に入れています
本棚に追加
「こんなにでかくする必要あんの?」
「生徒数が多いからしょうがないのよ」
「でも門をこんなにでかくする必要無いだろ?」
うっ、と琳華は言葉に詰まる。
「そんなことより、早く行くわよ!」
琳華は梁の右手をガシッと掴み、あっという間に引っ張っていく。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
梁の目の前には、豪華な造りの扉があった。木製の様だが光沢がありそれなりにお金もかかっているだろう。
「失礼します、学園長」
琳華はそんな扉をノックし扉を開け、中に入っていく。
「あら? 紅さんでは無いですか、どうかしましたか?」
中には褐色の肌に、メガネをかけた美女が、高級感溢れる造りの椅子に座っていた。
美女――学園長は高級感溢れる造りの椅子から立ち上がり、そのまま琳華の方へと歩き出す。
「今日はまだ入学式ではないですけど……?」
「いえ、今日はこの人の編入試験をして頂きたくて、参りました」
試験、と言う琳華の言葉に梁は反応する。
「試験なんて聞い――」
「別に大丈夫ですが、何故、明日に入学式を控えた今日に?」
最初のコメントを投稿しよう!