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「ちょっとした成り行きで、この人の世話をすることになりまして。……それに魔法学園に通ってないと言うので」
「確かにこの世界の人間は魔法学園に通わないといけないですね。…………君の世界がどうかは知らないですけどね?」
梁はピクリと反応した。
「……それはどういうことですか?」
「ふふふっ」
「えっ? 何が?」
琳華はわけが分から無くてアタフタしている。
「気づかなかったか? さっき学園長は『君の世界がどうかは知らないですけどね?』と、言ったんだ」
「あっ!」
少し考えた琳華は何かに気がついた。
「確かに変だわ。私、一回も梁が『異世界から来た』何て言ってないもの」
「そういうこと」
梁は学園長を睨む。それに対して学園長は余裕の笑みを崩さない。
「…………教えて貰えますか、学園長?」
「良いですよ、教えて上げます。まあ、そこに座ってください」
学園長はそういって近くに向かい合ってるソファーを指した。
梁と琳華はそれに従いソファーに座る。
「では、お話ししましょう。あれは私が5歳の頃でした――」
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