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マルコは意味が分からん、と言った表情になった。
執事はコホンと咳ばらいをして、言った。
「何でも、真っ黒なローブを羽織り、真っ赤な仮面を付けた男が、眠ったお嬢さまを連れ、捜索部隊の前に現れたそうです」
「何故、男だと思う?」
「声も女にしては低かったそうです。体格も並の男以上あったと。まあ、何にせよお嬢さまが目を覚ましてから何があったかを聞いた方がよろしいかと」
マルコは頷き、マリアの顔を優しい表情で見る。そしてそのまま真剣な顔をすると言った。
「マリアの恩人を捜し出せ!」
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「と言うことがあったのよ」
「…………で、それがどう繋がるんですか?」
梁はイマイチ分からなかったのか首を傾げる。
「簡単に言えば、私を助けてくれたのが梁君、君と同じ異世界から来たんですよ」
「ですから、何故その話から繋がるんですか? 接点ありました?」
「大いにありますよ。顔が君とよく似ていましてね。それに、君から魔力が感じられません。あの人からも感じませんでした」
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