学園長と初対面

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梁は気づいた。ひょっとして覚醒丸のせいでは無いか、と。 実際その答えは合っている。梁は覚醒丸の効力により、精神世界へと旅立った。 「つうかよ。まさか覚醒丸飲んだとか言わねえよな?」 「飲まされたんだよ」 「このご時世に覚醒丸なんつう秘薬を持ってんのは、スミス家か」 自称ご先祖様は1人で納得していた。そして何かを考えているのか、右手を顎に当てて考えるポーズをとる。 そしてバッと、急に梁へと向き返る。 「うわっ!」 梁は少し驚いて声を上げた。 「覚醒丸を飲んだって事は、覚醒は免れない。でも、程度を調節することは出来る。つまり何が言いたいかと言うと、魔法使いとして覚醒させてやる」 自称ご先祖様の言っている事がよく分からなかった。でも、ひとつだけ分かったことがあった。それは魔法使いになる、ということ。 梁は少し嬉しかった。小さい頃は、魔法使いに憧れていたのだ。小さい頃とは言え、憧れていたものになれると言うのは、嬉しいことだ。
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