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梁が内心喜んでいると、自称ご先祖様がすぐ近くに寄ってきた。
「どうかしたか?」
自称ご先祖様の顔は少しブスッとしていた。何かが気に入らないみたいに。
「いや、何もない。ただまだ早いと思っているだけだ」
「何がだよ」
「まあいいさ。どっちみちいずれかは覚醒しなければならないんだしな」
自称ご先祖様は1人で納得し、真顔になった。
そして右手を差し出す。すると自称ご先祖様の右手が蒼い炎に包まれた。
「うおっ!」
梁は少し後ずさる。
「そこでジッとしてろよ。すぐに済む」
「へっ? 何い――」
ブオンッ! 低い音を立てて蒼い炎に包まれた右手で梁にパンチを放つ。
梁はそれをスレスレで避ける。
「避けんじゃねえ! 終わらねえじゃねえか!」
「何が終わんだよ! 俺の命なのか?! 命なのか?!」
梁は叫ぶ自称ご先祖様にマケジと、言い返す。
それを聞いた自称ご先祖様は呆れた顔になった。
「はっ、んあわけあるかよ。大体お前が死んだら、俺がここにいる意味がねえ」
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