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「なんだって?」
「うっせぇ! 良いからジッとしてろ! 今、封印を解いてやっから!」
自称ご先祖様はそう言うと、目にも止まらぬ早さで燃えてる右手で突きを放つ。
梁も焦りながら紙一重で躱す。
どんな攻防を1時間近く繰り返した。
梁に疲労の陰が見える。それに対して、自称ご先祖様には疲労の陰が見えなかった。
「……ハア……ハア……ハア……な、何で疲れ……ないんだよ……お、お前……」
「鍛え方が違うんだよ! 無駄に体力を使う事はない。大人しく俺の一撃を受けろ!」
自称ご先祖様はさらに攻撃の速度を上げる。
「絶対いやだ! そんなん喰らったら死んじまう!」
梁もマケジと食らいつく。
この攻防が終わりを告げたのは、さらに1時間経ってからだった。
梁が脚を滑らせ、隙が出来たのだ。それを見逃す自称ご先祖様では無かった。
素早く梁の懐へと入り、渾身の一撃を腹へと入れた。
梁の身体がくの字に曲がり、10m程吹き飛んだ。
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