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「失礼しました!」
梁はそう言うが早いか、物凄い速度で走り去る。マリアはそんな後ろ姿を見て言った。
「少し調べた方が良さそうですね」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
結局あのあと起きていた、琳華によってしつこく質問攻めにあった梁。
今、ため息を吐きながら朝飯を作っていた。メニューは、目玉焼きとこっちの食材で作ったみそ汁に魚の塩焼き、最後に白米と簡単なサラダだ。
因みに琳華は梁の部屋のリビングで今か今かと待っている。
「出来たぞ」
梁は絶妙な技術で二人分の料理をリビングまで、持ってきた。
「待ってましたっ!」
目の前に並べられた料理を穴が空くほど見つめる琳華。
実は琳華は料理が出来ない。貴族として生まれ、育てられてきたからか家事はからっきしなのだ。
今まで食堂で済ませてきた琳華であったが、やっぱり育ち盛りの乙女。同年代の男の子が作る料理に興味があったのだ。
いくら梁が料理出来るからといっても大したこと無いと思っている。しかし琳華のそんな考えはあっという間に、崩れ落ちる事になる。
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